スペインにおける学位認定手続き / Tramite de Homologacion de Titulos Universitarios en Espana

スペイン教育省の正式呼称は Homologación/Convalidación de estudios extranjeros de Educación Universitaria です。また、スペイン語での情報はこちらの公式Webにて収集できます。以下は公式の情報に基づく日本語での案内となります。

スペインでの認定手続きには以下の方法があります。
■■Homologacion (学位認定)■■

    • 1- Homologacion de Titulo Extranjero de Educacion Superior a un Titulo Espanol del Catalogo de Titulos Universitarios Oficiales.
    • 2- Homologacion de Grado Academico Licenciatura (学士号認定) 

 ※申請先:スペイン教育社会政策体育省。お問い合わせや申し込みは各地のSubdelegacion de Gobierno(代理所)でも行えます。
 ※上記の説明:

  • 1- は専門課程が明記される認定手続き(例:英文学士)
  • 2- は専門課程が明記されない認定手続き(例:学士)

とそれぞれなっています。
 申請から結果がでるまでの期間は、前者の手続きが早くても1年半から2年かかるのに対し、後者は2・3ヶ月程度で認定を受けることができます。
 修士課程に入りたい、仕事を探したいけど-1-では時間がかかりすぎるという場合には、ひとまず-2-の手続きを行うと良いかもしれませんね。
 ちなみに両者の同時申請も可能ですが、その場合は同じ書類を2部づつ用意する必要があります。
 
 ●必要書類●

  1. 申込書(公式雛形)
  2. 身分証明書コピー:身元及び国籍の確認できるもの (DNI,NIE,Pasaporte)
  3. (学士号等)認定証書
  4. 成績証明書:原本及び翻訳(翻訳は公認翻訳士や公証人による押印のあるもの、または大使館の翻訳証明を添付したもの)
  5. 各履修科目のシラバス(履修期間、履修学期及び学年、履修科目名称、各科目時間割等の記載があるもの)及びそのスペイン語翻訳(公印付)。(翻訳は自分で作成したものを在スペイン日本大使館領事部に翻訳証明をしてもらうか、あるいはスペイン公式翻訳者に翻訳依頼をするかのどちらかになります。)
  6. (博士号認定の場合のみ)博士論文1部及びその概要(概要はスペイン語で作成):論文


■■Convalidacion (単位認定)■■

  • 3- Convalidacion de las asignaturas

 こちらは各大学で登録時に申請します。
 例えばサラマンカ大学の場合ですと、登録時に申請するのは主要科目のみで、自由科目の単位認定は登録から1、2ヵ月後に申し込み期間が設けられます。
 ※ 必要な書類は同上。
 ※ サラマンカ大学の場合、「Oficina de Gatos」という言語サービス事務所(Servicio de Idiomas)にて無料の翻訳サービスを受けることができます。ただ、取り扱い言語は英語・仏語・独語からのスペイン語翻訳で、和西サービスは今現在ありません。ですから、日本の大学側が英語の証明書を発行してくれるのであれば、サラマンカ大学で手続きを行う分にはその方が便利です。
 尚、以上の情報はあくまでも2008年度の概要です。提出する書類はスペインの各自治州・あるいは各大学によって若干違ってくるかと思われ、またボローニャプロセスによる高等教育編成につき今年(2010年)以降は手続きの仕様変更の可能性もあります。
 さらに、同じ大学機関における単位認定手続をとってみても、年度の違いによって必要書類が違うケースも実際あるようです。例えばシラバスの和西翻訳は要らなかった、履修科目名称を自分で翻訳して公証人に印鑑をもらったものを提出した、というようなケースです。
 そういう意味では、やはり大学関係者・教育省から直に情報を収集されることをお勧めします。
 ※ 必要書類についての注意事項:
 シラバスの項目に『履修時間』とありますが、これが明記されていない書類は書類不備として受け付けてもらえません。なぜなら、スペインでは高等教育における資格を証明するにつき履修時間(各科目の履修時間と、修了時の合計履修時間)を明記されていることが義務付けられているからです。
 そもそも、スペインと日本の大学単位制度には違いがあり、スペインの高等教育機関では全国一律で1単位は10時間に相当する一方、日本では1単位標準45時間に相当します。
 さらに、大学・学部・学科によってもこの適応時間が違ってきますし、履修科目が講義であるか、演習や特演であるか等、科目のタイプによってもまた変わるようです。
 ですから、シラバスや成績証明書等の書類にこの『履修時間』の明記が無い場合には(単位数のみでは不可)、「1単位は〇〇時間に相当する」というような説明書きを自分で作成し(あるいは日本の出身大学側にしてもらい)、出身学部の公印を押印してもらう必要があります。

★書類サンプル★

  1. Impreso informativo / 概要⇓



  1. Solicitud / 申込書(公式雛形)⇓


  1. Modelo de Tasa / 払込書⇓